夢の飛行は軽やかにして溜め込んだ位置エネルギー一気に使ふ 石川美南
短歌は、たった三十一音の言葉の中に長い時間佇んでいられる、不思議な型です。短歌を読むことは時として、明け方に見る混沌とした夢からひとすじの物語を掬い上げる行為にも似ているように思います。
たとえば、まだ訪れたことのない土地へ。
生まれる前の時代へ。
見たことのない不思議な夢の中へ。
私以外の誰かの生へ。
私自身が知らなかった私へ。
ひととき心を迷い遊ばせる空間として、短歌を味わい、楽しんでみませんか。
今回の教室ではまず、一首単位、連作単位、歌集単位で短歌を「読む」楽しさに触れていただきます。「一首単位で短歌を読むのは好きだけど、連作や歌集はどう読めばいいかわからない」という方にも、気軽にご参加いただける場を目指します。
さらに、受講者にも3~10首の短い連作を作っていただき、講師がコメントをしたり、互いに鑑賞したりする時間を設けます。「いきなり連作を作るのは自信がない」「そもそも、連作って何?」という方でも大丈夫。まずは自作の短歌を何首か並べてみるだけでもいいのです。そこから、あなたの好きなモチーフや、言葉遣いの特徴などが見えてきます。
短歌に関する疑問・質問などがある場合は、お気軽にお寄せください。実作者の目線からお答えしていきます。
・「この短歌ってどう解釈した?」「この短歌が好き!」など、短歌の読み方について語り合ってみたい人
・連作や歌集ってどう読めばわからない、という人
・自分でも連作に挑戦してみたい人
・夢を見るのが好きな人
・初心者から、今まで一人で短歌を作っていた人、経験者まで歓迎です!
お申し込み時のアンケート
・短歌を(作ったことがある方は)作り始めて何年か
・結社、グループなどの所属があるか
・質問(短歌に関する疑問やお悩み、講師についてなど、なんでも可)
石川美南(いしかわ・みな)
同人誌poolおよび[sai]の他、さまよえる歌人の会、エフーディの会、橋目侑季(写真・活版印刷)とのユニット・山羊の木などでぽつぽつ活動中。歌集に『砂の降る教室』『架空線』『体内飛行』など。2020年、第1回塚本邦雄賞受賞。最近の趣味は「しなかった話」の蒐集。
第1回 9月4日(日)14:00-15:30
(1)講師自己紹介
(2)講師オススメの短歌鑑賞
・一首を読む
・連作を読む
・歌集を読む
・アンソロジーを読む
(3)事前質問にお答えするコーナー(質問者名は明かさずにお答えします)
【宿題】
・質問があれば引き続きどうぞ(短歌に関する疑問やお悩み、講師についてなど、なんでも可)
第2回 10月2日(日)14:00-15:30
(1)講師オススメの短歌鑑賞
連作をいくつか取り上げて、一首ごとの面白さや連作の構造について解説していきます。
第2回からは、受講者の方にも適宜ご意見を伺っていきます。「この歌が好き!」「この歌がよくわからない……」といった簡単な感想でも構いません。
(2)事前質問にお答えするコーナー
【宿題】
・連作3首~10首
歌の数は3首でも、5首でも10首でもOK。また、「連作」という考え方が難しい場合は、とりあえず近作を何首か並べてみるだけでも構いません。
第3回 11月6日(日)14:00-15:30
(1)講師オススメの短歌鑑賞(最近刊行された歌集の紹介)
(2)受講者の連作を読む(前半)
第3回、第4回に分けて読んでいきます。連作は極力第3回の前(10月31日まで)に提出してください。どうしても間に合わない方や、とりあえず様子を見たい方は、第4回の前(11月28日まで)に提出していただいてもOKです。
講師は全ての連作に必ずコメントします。また、他の受講者の方に感想を伺ったり、作者に制作意図を伺ったりもしていきます。
【宿題】
・連作5首~10首(第3回の前に宿題が間に合わなかった人、第4回のみ参加の人)
第4回 12月4日(日)14:00-15:30
・受講者の連作を読む(後半)
講師:石川美南
参加費:講義¥3000/回
回数:全4回
授業方法:zoomによるオンラインワークショップ
日時:9月4日(日)、10月2日(日)、11月6日(日)、12月4日
時間:14:00-15:30
※全て1ヶ月間視聴可能アーカイブ配信あり
部分受講:可
当日参加できなくても参加できます
定員:30