『Lilith』(書肆侃侃房、2020年)という本があります。
わたしが書いたのですがそれはまあさておいて。
歌集です。歌集というのは短歌を集めた本です。
短歌というのは57577からなる短い詩ですね。
この歌集が出た9月末、出版のお祝いに友人たちとアフタヌーンティーをしました。
ドレスコードは、「『Lilith』から好きな歌を一首」。
四者四様の、短歌に合わせたコーディネートが集まりました。
今回はそのコーディネートを紹介します。
四人一緒の写真を撮りそこねました。
魚と光
一人目、写真右側。
選んだ歌はこちら。
魚(いを)の眼を喰ひ果たしては離れゆきひかりは寄生虫の眷属(はらから) p. 91
※()内はルビ
魚をおもわせる流線型のシルエットにモノトーン。
そして光から眼を守るサングラスで、〈魚〉と〈ひかり〉の関係を表現してくれました。
ウェルギリウスと薔薇
二人目、写真左側。
選んだ歌は、
わがウェルギリウスわれなり薔薇(さうび)とふ九重の地獄(Inferno)ひらけば p.127
アシンメトリーなスカートのプリーツで、ぎっしり重なり合う薔薇の花弁と、地獄の九つの層を表現してくれました。
歌集全体
三人目は、水色の点々と散る着物で、歌集の表紙を表してくれました。
森とステンドグラス
四人目はわたし。
選んだ歌は、
はつなつの森をゆくときたれもみなみどりの彩色玻璃窗(ステンド・グラス)の片(ピース) p. 10
緑と白のモザイクの地に花柄のワンピースで、〈はつなつの森〉になりきりました。
短歌は堅苦しく難しいものと思われがちですが、こんなふうにコーディネートに取り入れてみてもよいのです。
是非みなさんも短歌をまとってみてください。
歌集『Lilith』についてはこちら。↓
http://www.kankanbou.com/books/tanka/0419