【お知らせ】ゆにここエッセイ企画が始まります

「あなたってレズビアンなんだ……女同士のセックスってどうやるの?」
「えー、フェミニストなの? いっつも怒ってばっかりで疲れない?」

 クィアであれば四六時中「性」のことを考えているわけでも、フェミニストであれば永遠に怒っているわけでもないのに、なぜかこのような問いは四六時中投げかけられています。草を食み、まとわりついてくる虻を尻尾で追い払っている最中にも、ツノばかり見られているユニコーンのように。

 弊サイト「ユニコーンはここにいる」では、クィアやフェミニズムを生活と地続きの思想として捉える視線を特に大切にしたいと思っています。どのようなカテゴライズが行われたとしても、その内側にある一人一人の現実は、全て違った形をしています。「ユニコーンはここにいる」と言うために、まずはさまざまなユニコーンたち――この社会の規範から逸れる者、あるいは規範への異議申し立てを行う者――の「なんでもない生」にスポットライトを当てたいのです。

「ユニコーンはここにいる」では、以上のような考えに基づいてテーマを設定し、これから毎月記事を出していく予定です。

 最初のテーマは「散歩」。買い物がてら家の周りを歩いたり、思い切って遠出してみたり、誰かと一緒に外の空気を吸ってみたり……その過程ですてきな発見をする日もあれば、特に何も得られない日もあるでしょう。既にそこに「いる」ユニコーンたちのなんでもない日常を言葉にすることが、もしかしたらどこかの誰かの呼吸を少しだけ楽にするかもしれない、という淡い期待を込めて、今回の特集をお送りします。

巻頭言テキスト/高島鈴

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