心を殺さないための批評講座 講師:瀬戸夏子(全4回)

「心を殺さないための批評講座」

講師
瀬戸夏子
『現実のクリストファー・ロビン』(書肆子午線)、『白手紙紀行』(現代短歌社)、『はつなつみずうみ分光器』(左右社)など。

概要

批評は、こわい。

これは間違いありません。ただ、こわい、にも色々なニュアンスがあります。批評するのがこわい、批評されるのがこわい。これはどちらもただしく、ごく一般的な感情だと思います。批評は危険な行為です。

けれど、批評なしのこの世界はこわくないのでしょうか? ときには批評によってしかまもれないものもあります。それは、自分自身の心、だとわたしは思います。

批評は、自身と世界の対峙です。こわいです。わたしも、いつも批評を書くとき、こわい、とすこし立ち止まります。けれど、勇敢でありたい。本当にほんの少し、少しずつでいいから自分の言葉で世界を変えたい。あるいは、世界のなかで自身を見失わずに存在しつづけたい。

批評とは自分の言葉を持つことです。ままならない社会を批判することもできるし、コンテンツへの複雑な愛憎を表明することもできます。

もしかしたら、いつか、自分の批評で人を説得できるようになり、お金をもらえるようになり、あなたの文章を人が求めるようになるかもしれません。それは悪いことではありません。けれどそれはあくまで、副次的なことだとわたしは思っています。

この講座は、この世界で心を殺さずに生きていくために、言葉を探し、吟味し、迷い、そして言葉を見つけ、選択し、表現する、批評という営為のこわさとおもしろさについてお話しようと考えています。

第1回 3月4日(金)19:30-21:00

「書きはじめようと、してみる」


最初から大作を書こうとすると挫折しがちです。短いものからで、ゆっくりでいいのです。参考テキストはわたし自身の読書日記を予定しています。まずは感想、そこからの離陸についてお話します。

第2回  4月1日(金)19:30-21:00

「書く」

もっとも自分が関心のあるテーマを書く/書こうとするところからはじめるのが良いのではないかと思っています。参考テキストは、わたしがもっとも好きな歌人についての批評を予定しています。

第3回  5月6日(金)19:30-21:00

「複数のトピック/テーマへ」

慣れてきたら、自身のなかで重なりあっているトピックやテーマをひとつの論のなかで融合させていくと、批評が立体的になります。参考テキストは、ふたつのジャンルのトピックを同時に論じたものを予定しています。

第4回  6月3日(金)19:30-21:00

「歴史のほうへ」

資料を読み、これは既に書かれていた、けれどあれはまだ書かれていない、あるいは別の角度からは?、と悩むのも批評の醍醐味です。参考テキストはBL論を予定しています。

※この回は性的な事柄をお話する可能性がありますのでご注意ください。

教室詳細

・講師:瀬戸夏子
・参加費:講義¥3000
・回数:全4回
・ 授業方法:zoomによるオンラインワークショップ
  ※全て1ヶ月間視聴可能アーカイブ配信あり
・部分受講:可

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